2012年5月18日金曜日

希望。



明日、ここJeipur(ジェイプル)でデモがあります。
もちろん今回も多くの観客で賑わうでしょう!僕もステップアップの為に全力で滑らせていただきます。

ところで、ここインドではアクションスポーツ全くと言っていい程認知されていません。アクションスポーツのイベントが開催されること自体が初めてのことです。今回行っているデモツアーが毎回多くの観客で賑わうのはハッキリ言ってアクションスポーツだからではなく(もちろんファンの方々もいますが)、多くの人々にとっては「新しくて面白そうなこと」だからだと思います。「インラインスケートの普及」という視点から見れば、この国で普及活動ができるようになるにはもう少し時間が必要でしょう。それ以前に我々のデモを通じてこんなものがあるのだということを知ってもらう必要があります。

だけど、当然日本だって昔は同じ状況でした。アメリカから"Team RollerBlade"が来日して行ったハーフパイプのデモを見て衝撃を受けた日本人が多くいて、そこから本格的に世界を目指す日本人が現れたおかげで僕は今ここに立つことができています。


日本でのそれよりも時間がかかることだろうけど、僕たちはここインドでそれと同じようなことを起こそうとしているのだと思います。ただし、今はまだスポーツの普及とは少し違った視点でのお話…。我々にその意識があろうとなかろうと、自分達がやっていることは人の人生を豊かに明るいものに変えてしまう可能性が充分にあるということ。僕はそれだけの力を持っていると信じていますし、それはこの国で滑るうえでの希望となっています。


路上で生活をしている多くの家族、特に、赤ちゃんや子供達を目にする度に何とも言えない気持ちになります(多くの方が 地方から仕事を求めて大きな街に移ってきているとのこと)。僕には彼らに家を買ってあげたり建ててあげる力はないけれど…、それでも滑りによって希望を捨てない勇気を与えることができるかもしれない。一人でも多くのお父さんやお母さんの背中を前に押してあげられるかもしれない。その人達の中にメッセージが生まれるのかもしれない。

この能力はそういうことの為にあるのだと信じています。
だから、明日のデモは全力で楽しんできます!

2012年5月16日水曜日

Visiting Jaipur。


現在、Jaipur, India(インド・ジェイプル)に来ています。
Bangalore(バンガロール)から始まり、Hyderabad(ハイデラバード)、Pune(プネ) 、Mumbai(ムンバイ)、Delhi(デリー)、Ludhiana(ルディアナ)、Jaipur(ジェイプル)という順番でインド国内を移動してきました。イベントのプロモーション活動で立ち寄っただけの街もありますが、この短期間でこれだけの街や人々と巡り会えるのもこの職業ならではという気がします。今回の旅でも大変貴重な経験をさせていただいております。感謝!ショーも残すところ2回となり、ツアーはいよいよ終盤に入ったなという感じがしてきました。



 前回のLudhiana(ルディアナ)でのショーは8,000人近くの観客で会場が埋め尽くされ、さらには会場に入り切らない人達が目の前の道を埋めてしまい車が通行できないような(運転手もその場に車を停めてショーを見ていたのかもしれない)事態となり大盛り上がりでした。…ところが、僕の体調はイマイチ。。

僕はショーの2日前、熱、寒気、頭痛、腹痛、だるさでベッドから起き上がれない状態となり、インド人の方に「インドへようこそ」と言われる夢を見ておりました。当日はさまざまな薬のおかげで何とか滑れる状態にもっていったものの足腰にチカラが入らず納得できる滑りではありませんでした。Ludhianaの方々には本当に申し訳ない…!またきっと来年帰ってくるよ!

現在体調は落ち着いており、このままならここJaipur(ジェイプル)では満足に滑れるだろうと期待しています。やっぱり、バシッ!っと滑りたいもんね。


とはいえですね。カレー大好き人間としましてはお腹を壊そうが何しようが「せっかく聖地(インド)に来てるんだから!」という精神のもと、積極的に様々なカレーに挑戦し続けております。やっぱり辛いです!美味しいです!(汗)食でも良い体験させていただいております。

ショーの合間は移動も含め、観光などで充実した時間を過ごさせていただいております。感謝!

2012年5月7日月曜日

SKATING。


毎日続いた長時間の移動、上海での試合、デリーでのショーなどで今もまだ身体に疲れが残っておりますが、それでも気持ちは大変充実した日々を送っています。

滑りに関しても、いま実戦の中でどんどん磨かれているような感覚があります。頭で考えるのではなく、自然に先行する身体に身を任せてしまっていいような、非常に研ぎ澄まされた視界の中で自由に動いています。


今思えば、この視界に到達するまでにこれまでのスケート歴と実績が必要だったのだと思います。その中にはきっとこれまでの怪我の経験も含まれるのでしょう…。

6年前に脊髄を怪我した際、ひどい時には心身共にもう滑れない状況にまで追い込まれました。海外の病院のベッドの上で手足が痺れて動かせない状況の中、もう以前のように滑ることはないのだと不安になったこともありました。

家族やドクターのサポートを受け、首のトレーニング方法や怪我との上手な付き合い方を学び、マイペースにスケートを滑り始めました。いまもこうして己を追及し続けられていることは大きな喜びであります。そして、こうして世界を変えるチャンスを与えられていることは奇跡です。

あの怪我によって生まれた「ハーフパイプエクササイズ」のアイディアや、怪我に対しての新しい考え方や、自分のペースを身につけたことは大きな収穫となりました。それらは将来僕の心強い武器となるはずです。


そうする中、僕はこれから自分がどこを目指すべきかが見えはじめてきました。今後10年、20年と自分のスケーティングを続けていくこと。これが次のステージだと確信しています。これは我々の先輩方が30代前半でどんどん引退していった中、インラインスケートに残された大きな課題でもあります。僕が滑り続けていく中で、できることならば、いま見えてる視界を将来人と共有することができれば幸いなのです。

そういう訳で、安床エイトここから20年間絶好調で滑るよ!

2012年5月4日金曜日

X Games Asia & India。



4月30日に上海で開催された"X Games Asia"Inline VERT競技は、安床ブラザーズの1・2フィニッシュ(1位タケシ・2位エイト)という成績で終わることができました。そして3位には"team GOOD SKATES"より参戦した相原裕介(あいはらゆうすけ)が入賞し、日本人が表彰台を独占いたしました!

スケジュールの都合上、現地ではあまり調整時間が取れない状況の中、どれほど自分の理想とする試合展開に流れを運べるかが勝負所となりました。少々不安もありましたが、これまでの修羅場に比べてしまえば大したことではありません。コンディションにも問題がなく、無事に試合の流れをコントロールすることができました。試合ではこれまであまり見せることのなかった滑りも披露することができ、1つのショーとしても良い内容に仕上がっているのではないかと思います。試合の模様は日本でもテレビ放送されるのでお楽しみに!

今回もたくさんの方々から応援していただきましたが、やはり中でも日本からサプライズで駆けつけて頂きましたスクールの生徒さんや"g"スケートパークのお客さんからは大きな安心と元気をいただきました。気合いの入った応援に応えることができて我々も一安心です。いつも本当にありがとうございます。深謝…!


実は"X Games Asia"に関しては今年で幕を閉じます…。
しかし、これでイベントが無くなるわけではありません。反対に、私個人的には"X Games Asia"が終わることによってアジアを中心にアクションスポーツの活動がさらに活発になることを期待しています。もちろん僕もその動きを作る為に活動をしていくつもりです。

ついでに少しだけ僕の考えをここに書きますと、今後AILの歴史はアジアを中心に築き直す必要があります。きっと僕の経験や地位・肩書きはその為のものであり、僕だけが抱えるものではありません。アジアの日本から"世界チャンピオン"が生まれた奇跡はこうした歴史を作る為のものであったと考えれば僕自身納得できます。そう考えることによって僕がこれからやるべき仕事が見えてくるのです。僕にとっては生き甲斐を感じる大きな課題です。ここ数年僕が行った海外遠征は全てその為のものでもあります。…まぁ、この話はまた時間のある時にでもゆっくりとさせて下さい。。


さて、僕は昨夜インド・デリー(Delhi, India)に移動してきました。
この連日の移動は思いのほか体力を消費することだったようで、さすがに身体が重たく感じています。しかし、さっそく今日から今週のイベントの打ち合わせ、取材、スケートクリニックなどでバタバタとしております…。

それでもインドへ再入国ができた時点で気持ちは一安心。
フライトの手配やビザの取得などはいつも僕がタケシの分も含めて用意をしていますが、毎回何か1つでも手違いがあると仕事に支障をきたすことになります…、それは最悪の場合「安床エイトがいない」「契約違反だ」ということになってしまうので責任重大という訳です。今回の遠征では関西を出発する際にタケシがパスポートを忘れてインド入りが遅れた以外は(苦笑)どの移動も順調に進んでくれているので助かっています。

これから約4週間インドでの遠征が続きます。
全て良いショーに仕上げる、という挑戦に入りました。全ての「経験」を今後に活かす為には、まず、内容のある実戦を1つ1つ積み上げていくしかありません。つまり無駄にすることはないということ。怪我なく終わることができるよう、最後まで集中していきたいと思います。

どうぞ応援宜しくお願いいたします!